映画と日常

大学3年生のオタク。趣味は映画鑑賞、イラストを描くこと、漫画を読むこと。映画の感想や日常を雑多に。

「キック・アス」

今日は前から気になってた「キック・アス」を見ました。

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(出展

http://movies.yahoo.co.jp/movie/%E3%82%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%B9/337482/

 あらすじ

ニューヨークに住む冴えないオタク少年のデイブは「誰もがスーパーヒーローを好きなのに、なぜ、誰もスーパーヒーローになりたがらない?」と思い立ち、何の特殊能力も持たないまま、ひとりコスチュームを着てスーパーヒーロー「Kick-Ass(キック・アス)」になる。だが、正義の味方として悪者を退治するのは骨の折れる仕事で、かなり痛い。

やがて、傷だらけになりながらもキック・アスとしての活動を続けるデイブの前に、同じ稼業のビッグ・ダディとヒット・ガールが現れる。

 (引用:キック・アス : 作品情報 - 映画.com

スピーディーで爽快なアクション

 見た最初の感想、「これ『kingsman』好きな人は絶対好きだ。」

いや、たぶん普通逆なんでしょうけども、キングスマンを先に見たもので。まあそれは当たり前で、キングスマンもキックアスも同じ監督(マシュー・ボーン)・同じ原作者(マーク・ミラー)でしたよね。

キレッキレのアクション、テンポの良いスピーディーな展開、見ててとてもワクワクするような高揚感と爽快感がありました。アベンジャーズやキャプテンアメリカなどと違い事前知識が一切いらず、何も考えずに見られるのも良いですね。

 主人公のオタク少年、デイブがコスチューム(ダイビングスーツ?)をネット通販し、それを着て鏡の前で決めポーズや決め台詞を言っているシーンは、見ているこっちが少し恥ずかしくなりました(笑)新しい服をゲットした時に、鏡の前でいろんな角度で見まくるのと同じ感覚なのかな、それやるやる(笑)と思ったもので。

クロエ・グレース・モレッツが最高

 そしてなんと言っても、クロエ・グレース・モレッツ演じるヒットガールが最高!子供らしく小回りの利いたアクションでサクサクと敵を倒していくシーンは、とてもかっこよかったです!

キックアスが好きな彼女のために敵地に乗り込み絶体絶命!と言う時に、さっそうと助けに来たシーンでもう惚れました。かわいくて生意気でカッコよくてもうこれは惚れるしかありません。コスチュームもとってもかわいい!マントかっこいい!

しかし本当にキレッキレもキレッキレのアクションにビックリしまして一体何歳なの?と思い調べてみたら、どうやら当時13歳だったようで…?す、すごすぎる…!!しかしクロエちゃん、なんと生まれが1997年の18歳。私より年下とか信じられない…てっきり年上だと思ってた。すごいなあ…

 デイブの正義感

 スポーツも勉強も恋愛もダメダメなコミックオタク、デイブ。ヒーローに憧れ、身体を鍛えるなどの準備を何もせずに自称ヒーローとして活動を始めるわけですが、ボッコボコにされながらも、「殴られてるやつを黙って見てるだけの奴にはもうなりたくない!」と正義感をあらわにし、血反吐を吐きながら立ち向かう姿はとてもかっこよかったです。

言ってみれば、この映画を見ている視聴者もデイブと同じ立場なわけで。なんていうか一応みんなが思っているけれど実行に移す勇気はないような事(ここで言う、誰かが殴られている場面に遭遇した時、助けたい!と思うけどわが身可愛さに傍観するだけになる)をやってのける、泥臭いけど純粋な正義感が良かった。

音楽のセレクトが良い!

 「kingsman」の時も思いましたが、音楽のセレクトが良い!アクションシーンの時、まるでコミカル仕立てのような、陽気でテンション高めの音楽だったり普通だったらこんなシーンで流さないだろうって曲をBGMにしていてテンション上がった。

テンポのいい音楽とともに、バッサバッサと爽快に敵が倒されていくシーンは見ものです。さらっと足が切り落とされたり頭ふっ飛ばされたりしているのも、またいい。音楽自体もかっこよくて、映画見た後に思わず曲名を検索&ユーチューブで聴いてしまいました。

アメコミ好きにはたまりません

ちょこちょこ挟まれているアメコミネタも、アメコミ好きにはたまらなかったですね。

ビックダディのバットマンそっくりなコスチュームや、スパイダーマンのセリフ(「大いなる力には大いなる責任が伴う」)をもじったセリフに思わず笑ってしまいました。

惜しいなと思ったところ

ヒットガールとビックダディの過去

ヒットガールとビックダディの過去は一応出てましたが、さらっとしすぎていてイマイチ感情移入ができなかったのが、惜しいなと思いました。

アメコミ仕立てで過去が語られていたのはすごく面白かったのですが、それ本当なの?もしかしてもっと違う陰謀とか隠されてたんじゃないの?と疑っちゃいました。なんだか薄くて、劇中で語られた過去は偽りで実は本当の過去が隠されている、って感じなのかな?と考えてしまいました。

もっと二人の過去について掘り下げて、ヒットガールを鍛えるシーンとか、ビックダディの怒りとか描いてほしかったかな。おかげで、ビックダディは復讐という黒い気持ちでもって、まだ小さな娘まで巻き込んでしまった凶悪な父なのか、それとも復讐とはいっても娘が一番大事と思っている心優しい父なのか、分からなかったです。

レッドミストの存在感

レッドミストの存在もちょっと中途半端だったかな、と思いました。良い奴なんだか悪い奴なんだか…。主人公の友達でもなければ完全な敵でもなかった。

もし主人公の親友から悪の道へと入っていまい敵側に回るという、わりとお決まりの展開?(スパイダーマンにおけるハリー・オズボーン)だったら、もうちょっと分かりやすかったのにな。

 キックアス2も見たいと思います

 でも全体的には見終わった後もスッキリする、爽快アクション映画でよかったので、キックアス2も今度借りて見たいと思います。次はレッドミストがきっと敵役で出てくるんだろうな。

そう言えば、つよしことマーク・ストロングも出てて、めっちゃ驚きました。つよし出てたんか!ていうかキングスマンでも出てた。流石です。

 

「ティファニーで朝食を」

休みが続くので借りてきたDVDの感想を。

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ティファニーで朝食を」は、題名とオードリー・ヘプバーンが出ることは知っていましたが、今まで見たことがなかったのでやっと見ました。けど、想像していたストーリーと全然違くてビックリ。

想像してたのは、なんだかお上品なお金持ちな女性(オードリー)が着飾ってティファニーで朝食をとりつつ、素敵な男性と出会って…みたいな王道ストーリーでした。

 それではざっとあらすじをば。

あらすじ

ホリー(オードリー・ヘップバーン)はニューヨークのアパートに、名前のない猫と住んでいる。鍵をなくす癖があり。階上に住む日本人の芸術写真家(ミッキー・ルーニー)に開けてもらう。ホリーの念願は“ティファニー”のようなところで暮らすことだ。

ある日、ホリーのアパートにポール(ジョージ・ペパード)という青年が越してきた。作家ということだが、タイプライターにはリボンがついていない。室内装飾と称する中年女がいつも一緒にいて、夜半に帰って行く。

ポールはホリーと知り合うと、さすがに作家らしく都会文化が生んだ奇形児のようなホリーの性格に興味をおぼえた。ホリーも、ポールの都会の塵にまみれながらも純真さを失っていない性格に惹かれたようだ。

テキサスから夫が迎えにきても、ホリーは素気なく追い返した。一方、ポールもパトロンの女と手を切った。

そんなとき、彼の短編が50ドルで売れた。お祝いにホリーはポールを“ティファニー”に誘った。麻薬密輸にまきこまれたホリーを警察からもらい下げたものはポールだった。ブラジルへ行くといってきかないホリーも、ポールの真剣な気持ちに動かされ、彼の胸に顔を埋めるのだった。

 (引用元:ティファニーで朝食を | Movie Walker

ティファニーで朝食をとる夢を見るひとりの女性の物語

な、なるほど…思ってたのと全然違った。オードリーの出演作は「ローマの休日」しか見たことなかったから、その影響でオードリーの演じる役は純真で純粋な心を持つ高潔な女性のイメージだった。

この作品では、オードリーことホリーは、ティファニーで朝食をとるような夢を見てる。けれど、実際の彼女は刑務所に麻薬のボスに会ってお金をもらったり、”化粧室”に行くたび50ドル貰うことで生活してる。しかも金は思うようにたまらない。(そりゃあんなゴージャスな生活してりゃね)

そこにアパートの上に越してきた作家のポールと仲良くなり、二人で朝のニューヨークへ散歩に繰り出したり喧嘩したりなんだりでくっつくわけだけど…

自分自身の檻を飛び出すまで

最後のシーンで、ホリーがブラジルに行く!もうホセなんて知らない!あなたも私を愛してるからって何なの?どうでもいいわって感じで、ポールを突き放す。そこで、ポールがホリーに向かって、「自分自身の檻にとらわれてるんだから、君はどこへ行ったって檻に入ったままだ」(うろ覚え)って言ったのがすごく印象的だった。

そうか、そういう見方もあるのか。男が作る檻にとらわれてるんじゃなくて、ホリー自身が作る「私はお金持ちと結婚して、ティファニーに住むような素敵な生活を送る」って言う理想に進む気持ちこそが、檻であったんだなあという?

最終的にポールとくっつくわけだけど、そこでホリーは自分のもとを去ってしまったポールを追いかけることで、自分自身の檻から出てポールの愛を受け入れたんだね。

ストーリーはこんな感じで、ローマの休日とはまた違った感じでこれはこれでいいなあと思ったのでした。ポール良い奴や。

ところでちょっと引っかかった所

タイトルでの勘違い

ところで題名の「ティファニーで朝食を」だけど、実際ティファニーで朝食を食べられないそうな。そんな馬鹿な!てっきり食べられるかと思ってた…。そういえば劇中でもそんなシーンないし、あるとしたら冒頭のティファニーのウィンドウでジュエリーを見ながら自分で買ったパンを食べてるシーンだね。ちょっと拍子抜けした(笑)

日本人の差別表現

あとホリーが住むアパートの上の階に日本人が住んでる設定なんですけど、この日本人が酷いったら(笑)出っ歯に短気で黒ぶちメガネで…差別表現の塊。調べてみたら、どうやらそういう意図もあったみたいですね。この映画がつくられた1960年代では、公民権法の制定がすでに視野に入っていて、そういう風潮が自粛されつつあった?らしいけど。この日本人の差別表現は、ハリウッド史上最も残酷で恥ずべき表現だと悪い評価を受けたそうな。(しかもそれが役者さんにも悪影響を及ぼしたという…)

猫は捨てないで!

個人的に、最後の猫を捨てるシーンは心えぐられました。私自身最近姉が猫を拾ってきたのでその猫を飼ってるんですが、元捨て猫なので猫を捨ててるシーンで、ああああそんなことしたらその子生きていけないから!!やめてあげて!!って辛くなりました…。こうやって人間の勝手で動物が捨てられていくんだなあ…。

でもオードリーはまじでかわいい

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 「ティファニーで朝食を」が発表されたのは、1961年。オードリー32歳(正確には31歳?)。なんてかわいいんだ…。キュートすぎる。泣き顔までかわいいとは、本当にかわいい証拠。顔が整いすぎてなくて、こじんまりとした感じがとても良いよね。エラがかなーり張ってるのに、全然気にならないしむしろそこもチャーミングだし。正面から見たら全然エラなんて目立たない、ある意味奇跡みたいなバランス。

そしてなんといってもこのドレス。今着ても全然おかしくない。むしろとっても素敵。真っ黒の余計な装飾をそぎ落としたようなシンプルだけどこだわりのあるデザイン。全然古びてないってすごい。オードリーが着てますます輝いてました。この際だからオードリーの出演作いっぱい見たいと思います。

 

 とても興味深いサイトを見つけたので自分用メモにも張っておきます

summaars.net

 

 

 


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